薬6剤以上服用、高齢患者の2割 高リスク、相談で減薬も


薬局を利用する65歳以上のうち、6種類以上の薬を服用する患者は約2割で、高齢になるほど割合が高くなる傾向があるとの調査結果を横浜薬科大などの研究チームが19日、発表した。多剤服用で副作用や飲み間違えのリスクが増すことが高齢者の課題となっている。調査では、胃腸薬やアレルギー薬、痛み止めなどの不必要な投与が目立った。
厚生労働省で記者会見した田口真穂・横浜薬科大准教授(薬学)は「処方された薬を勝手にやめると悪影響が出る恐れがある。多剤服用で悩んでいる人は、薬剤師や医師らに相談すると減薬できる可能性がある」と話した。減薬による医療費削減も期待できるという。
例えば70歳で11種類の薬を飲んでいた女性は自宅に残薬が多数あり、飲み忘れが目立つ状況だったが、薬剤師への相談をきっかけに処方が2種類に見直され、適切に服用できるようになった。
調査は2020年4月~23年9月に薬局のシステムに登録された65歳以上の高齢者約145万人が対象。6種類以上の薬を飲んでいる人は19・6%で、90歳以上で34・7%に上った。
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