〝電車公民館〟お色直し 現役時の薄緑、クリーム、紺に復元 「地域のシンボル、末永く」 熊本市南区島町2丁目

熊本日日新聞 2024年10月18日 19:00
現役時代のオリジナルカラーに塗り直された島町第二公民館。地域のシンボルとして親しまれている=熊本市南区
現役時代のオリジナルカラーに塗り直された島町第二公民館。地域のシンボルとして親しまれている=熊本市南区

 〝電車公民館〟として一部鉄道愛好家に知られる熊本市南区島町2丁目の「島町第二公民館」が9月、現役当時のオリジナルカラーに塗り直された。自治会が1970年に熊本市交通局から4万円で購入した市電の車両で、住民らは「市電開業100周年の節目に復元できてよかった」と喜んでいる。

 車両は36年製で、大阪市電で活躍。65年に熊本市交通局が譲り受け、69年まで現役だった。島町は当時、一帯に団地が造成され、集会所が必要となったため、自治会が払い下げてもらった。住民によると、自衛隊の大型車両で運んできたとの逸話もある。

払い下げの熊本市電を活用した島町第二公民館で会議を開く自治会役員ら。室内は当然、細長い=熊本市南区
払い下げの熊本市電を活用した島町第二公民館で会議を開く自治会役員ら。室内は当然、細長い=熊本市南区

 今回、住民から「市電開業100周年でもあり、きちんと管理して多くの人に見てもらおう」との声が上がり、99万円(市が半額補助)かけて塗装と補修を実施。現役で走っていたころの色を調べ、20年ほど前の塗装だった焦げ茶色から、薄緑、クリーム色、紺色に塗り直した。

 公民館は全国から〝撮り鉄〟が訪れるスポット。自治会の会議や祭りの打ち上げなどに使われる地域のよりどころで、公民館長の陳内和浩さん(69)は「公民館は島町のシンボル。末永く大事に使っていきたい」と話している。(福井一基)

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