若年層、続く「献血離れ」 30代以下、10年で3割減

共同通信 2023年10月30日 05:31
 献血への協力を呼び掛ける献血ルームの職員=2020年、長崎市
 献血への協力を呼び掛ける献血ルームの職員=2020年、長崎市

 2022年度に献血をした30代以下は167万人で、12年度の251万人から約33%減となり、若年層の「献血離れ」が続いている。この傾向が変わらなければ将来、輸血用血液の供給が不安定になる懸念もあり、厚生労働省と日赤は、早いうちから献血に関心を持ってもらおうと小中高生や大学生への啓発活動を強化している。

 献血可能なのは16~69歳で、日赤によると22年度の総献血者数は501万人。うち10代は22万人、20代は70万人、30代は75万人だった。10年以上前から総数は500万人前後で推移しており、若年層の減少分を40代以上が支えている状態だ。

 献血で集められた血液は、大半が50歳以上の医療に使われる。今後は少子高齢化で血液の需要が増す一方、献血に協力する人が減ることが懸念されている。

 献血バスが高校に出向く学内献血の減少が背景の一つで、30年前に6割ほどだった実施率は学校方針の変更などで2割前後まで減った。献血に触れる機会が十分ではなかった世代は、成長しても積極的に献血へ行く人は少ないとみられる。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「医療」記事一覧