脳死判定、累計1000例に 臓器移植法施行から26年
日本臓器移植ネットワークは28日、臓器移植法に基づく累計千例目の脳死判定が行われたと発表した。1997年の法施行から26年。法改正で本人の意思が不明でも家族の承諾で提供できるようになった2010年以降、増加傾向が続き、17年に500例に達した後、6年で倍増した。ただ海外に比べ、国内の提供者数は依然少なく、移植を希望する患者の待機期間の長期化が課題となっている。
国内では1968年、札幌医大の和田寿郎教授(故人)が初めての心臓移植を実施。ただ脳死判定や移植患者の選定などに疑義が指摘され、長く脳死移植が停滞する一因ともなった。
99年2月、高知赤十字病院で、法に基づく初の脳死判定が行われた。2010年の法改正では15歳未満の提供も可能となった。
移植ネットによると千例目は、中国・四国地方の病院に脳出血で入院していた60代の男性で、今月26日午後7時22分に脳死と判定された。
今年は27日時点で脳死提供数が100件と過去最多。法改正以前の脳死提供数は年に最大13件だった。
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