抗HIV薬、感染予防目的にも 厚労省、企業に開発要請
エイズウイルス(HIV)に感染した人の治療目的で承認されている抗HIV薬を、感染予防目的でも使えるようにするため、厚生労働省が、製造販売するギリアド・サイエンシズに開発要請をしたことが20日、同省などへの取材で分かった。欧米では予防目的での使用が既に認められ、世界保健機関(WHO)も推奨しているが、国内に承認された薬はなく、企業側からの申請もなかった。
開発要請は9月1日付。日本エイズ学会から要望があり、厚労省の専門家検討会議が8月末に了承していた。要請を受けたギリアド社の担当者は「日本での薬事申請を進める」とコメントした。
対象となる薬は「ツルバダ」。感染リスクが高い人らが性交渉などの前に服用する予防投与は「PrEP(プレップ)」と呼ばれる。
米疾病対策センター(CDC)によると、投与量や間隔などのルールを守れば、性行為によるHIV感染を99%防ぐ効果が期待できるという。
国内では国立国際医療研究センターなどのチームが臨床研究で有効性を確認。自由診療などの形で使用している医療機関がある。
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