被爆3世の原告団長、判決に憤り 川内原発運転差し止め認められず

共同通信 2025年2月21日 18:53
 九州電力川内原発運転差し止め訴訟の判決後に記者会見する原告団長の森永明子さん=21日午後、鹿児島市
 九州電力川内原発運転差し止め訴訟の判決後に記者会見する原告団長の森永明子さん=21日午後、鹿児島市

 九州電力川内原発の運転差し止め訴訟は、広島県出身の被爆3世森永明子さん(53)が原告団長を務めている。「原爆も原発も、人間が手を出すものではない」との思いで提訴から13年も闘い続けてきた。訴えを全面的に退けた21日の鹿児島地裁判決に対し「福島の事故に向き合ってほしかった」と述べ、憤りを見せた。

 「広島に原発がないのは、核への抵抗感が強いからです」。森永さんは小学校の授業で、先生が口にした言葉を40年以上たった今も覚えている。当時は深く考えなかったが、今の活動の原点になったとも感じる。

 被爆した祖父は、原爆について話すことはなかった。被爆3世であることを意識するようになったきっかけは、神奈川県の大学への進学だった。「広島を離れ、違う世界を知ることでアイデンティティーに向き合うようになった」と振り返る。

 その後、広島市の原爆資料館を訪れ、平和記念式典に参加し、非核について考えを深めた。卒業後、広島県で教員として勤務し、結婚を機に2000年、鹿児島県薩摩川内市に移住した。

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