【熊日30キロロード】「高校時代より数倍強い」…恩師も絶賛、地元沸かせた快走 優勝した青学大・鶴川(九州学院高出)

熊本日日新聞 2025年2月16日 20:22
熊日30キロロードレースで優勝し、インタビューに答える鶴川正也選手(青学大)=16日午前、熊本市中央区のびぷれす広場(後藤仁孝)
熊日30キロロードレースで優勝し、インタビューに答える鶴川正也選手(青学大)=16日午前、熊本市中央区のびぷれす広場(後藤仁孝)

 まさに千両役者の活躍だった。16日、熊本市で開かれた金栗記念第67回熊日30キロロードレースで、青学大4年の鶴川正也(22)が1位でフィニッシュテープを切った。残り300メートルからのラストスパートで鮮やかな逆転劇。故郷のファンは沸き立った。

 30キロは未知の距離だった。全国高校駅伝1区で区間賞を取った鶴川は本来、スピードタイプ。これまでの最長は箱根駅伝3区の21・4キロで、長距離への適性を不安視する声もあった。しかし、力強い走りで難なくこなしてみせた。九州学院高時代の恩師、禿雄進監督(66)は「地力がついた。高校時代より数段強くなった」と目を細める。

 1月の全国都道府県対抗男子駅伝は、熊本県チームの大黒柱として3区で区間2位。今月9日の郡市対抗熊日駅伝では最優秀選手に選ばれた。今大会のコースには母校・託麻中の校区も含まれ、沿道で友人や家族から大きな声援が飛んだ。鶴川は「熊本の街並みを見ながら走れて楽しかった」と勝利の余韻に浸った。

熊日の伊豆信太郎社長(左)から月桂樹の冠を受ける鶴川正也選手(青学大)=16日午前、熊本市中央区のびぷれす広場(後藤仁孝)
熊日の伊豆信太郎社長(左)から月桂樹の冠を受ける鶴川正也選手(青学大)=16日午前、熊本市中央区のびぷれす広場(後藤仁孝)

 4月から実業団で競技を続ける。9月に東京で開かれる世界選手権5000メートルの日本代表入りが、当面の目標だ。トラックでの勝負強さを磨くため、正月の箱根駅伝を終えてからは「土台となるスタミナ強化」に励んできた。

 フルマラソンへの登竜門に位置付けられる熊日30キロを制したことで「フルに挑戦してみたくなった」という。レース中継で解説を務めた青学大の原晋監督(57)は「世界で戦えるランナーになる可能性を感じた」と評した。ホープが大舞台へ羽ばたく日も近そうだ。(宮﨑達也)

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