「被爆電車」改修費用、クラファンで募集 30日まで 熊本電鉄「後世に残すため協力を」

熊本日日新聞 2024年8月23日 22:00
外装の修復のためクラウドファンディングに挑戦している熊本電鉄のモハ71形=22日、熊本市北区
外装の修復のためクラウドファンディングに挑戦している熊本電鉄のモハ71形=22日、熊本市北区

 熊本電気鉄道(熊本市)は、同型車両の一部が「被爆電車」として知られる「モハ71形」の改修費用をクラウドファンディング(CF)で募っている。8月30日までに450万円を募る計画だが、23日正午時点で約168万円と苦戦。同社は「貴重な車両を後世に残すため協力してほしい」と呼びかけている。

 モハ71形は1928年に製造され、多くが広島に投下された原爆で被爆。熊本電鉄は国鉄から54、57年に3両を譲り受けた。1両が被爆した可能性があるが、どの車両かは不明。最後の1両は81年に引退し、その後は北熊本駅(熊本市北区)の車両基地で他の車両をけん引していた。

 2009年に同社の創業100周年記念事業として修復し、イベントで活躍。同社によると、動く状態で残っているのは全国的に珍しいという。しかし、屋内車庫に十分な場所がなく、屋外に置かれていた。あずき色の外装がはがれ、さびた下地がむきだしになっている部分もある。

 CFサイト「うぶごえ」を利用し、寄付額は3千円から15万円。返礼品は、クリアファイルやキーホルダーといったモハ71形のグッズ、構内試走乗車体験などを用意する。熊本電鉄の担当者は「修復して今以上に活躍させたい。熊本に歴史ある車両があることをたくさんの人に知ってほしい」と話している。(九重陽平)

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