【独自】台湾料理店や物販店を一堂に 台湾企業、菊陽町で事業展開 結婚式場で3月にも 出雲総業(八代市)と提携

台湾で結婚式場やレストランを展開する御嵿[オクチョウ]グループが、1カ所に台湾料理の飲食店や物販店を集める事業を菊陽町の結婚式場「ブランヴェールアベニュー熊本」で始めることが23日、分かった。結婚式場を運営する出雲総業(八代市)と業務提携し、3月にも開業する。
御嵿グループは、半導体受託生産の世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が菊陽町に進出したことで需要が見込めると判断。日本で初めてとなる進出先として熊本を選び、具体化を進めてきた。
御嵿グループの孫正強会長は2023年12月に来熊し、「台湾タウン」と称する複合的な施設を開設する計画を表明。イメージを「台湾料理や特産品などを販売する店舗を集めた複合的な施設」と説明していた。
孫会長は九州在住の台湾出身の経営者らと、熊本市中心部の下通や新市街などの空きテナントを視察。「良い物件が見つかれば、最短で24年の前半に開業したい」と意欲を示した。
関係者によると、熊本市中心部の既存物件は分散しており、計画に合致する物件は見つからなかった。御嵿グループは熊本銀行主催の商談会を通じて、ブランヴェールアベニュー熊本を知った。
業務提携の調印式は2月2日、ブランヴェールアベニュー熊本で実施。御嵿グループは台湾タウンの資本と運営を担うことになる。出雲総業は結婚式場の運営経験を生かして県内の需要や消費者の好みについて助言し、宴会やパーティーなどでサポートする。
御嵿グループは01年創業で、レストランやホテルといった事業を台湾で展開。出雲総業は1951年創業で、八代市の八代ホワイトパレスや守田斎場、熊本市の合掌殿島田斎場などを運営する。両者の事業形態が似通い、連携しやすい面もあった。(田代智也、嶋田昇平、臼杵大介)
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