武藤経産相がTSMC熊本工場を訪問 「日本でのさらなる投資、検討を」と要望  

熊本日日新聞 2025年1月23日 20:00
TSMC幹部との会談後、記者会見する武藤容治経済産業相(左奥)=23日、菊陽町
TSMC幹部との会談後、記者会見する武藤容治経済産業相(左奥)=23日、菊陽町

 武藤容治経済産業相は23日、菊陽町に進出した半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場を訪れ、TSMCの李俊賢副社長、子会社JASMの廖永豪代表取締役会長CEO(最高経営責任者)、堀田祐一社長と面会し、「日本でのさらなる投資の検討を加速してほしい」と求めた。

 武藤氏の訪問は、昨年末に量産を始めた第1工場の進捗[しんちょく]を確認するため。武藤氏と対面した李副社長は「日本政府や熊本県、自治体の強い支援のおかげで、私たちの(日本で)初めての工場が量産を始めた」と感謝を述べ、「(工場での生産は)いい歩留まりを記録している」と伝えた。

発言するTSMCの李俊賢副社長(中央)
発言するTSMCの李俊賢副社長(中央)

 第1工場は、スマートフォンなどの画像センサーや自動車向けの演算用ロジック半導体を生産している。武藤氏は「社会課題の解決に不可欠な先端半導体の量産を(日本で)実現したTSMCは、最も重要なパートナー」と強調。「九州、熊本を起点とする投資拡大や雇用創出、賃上げ、人材育成のけん引役になってほしい」と述べた。

 面会は冒頭のみ報道陣に公開。経産省によると、TSMC側が1~3月の着工を予定している第2工場について「スケジュール通り進んでいる」と説明。第3工場への言及はなかったという。

 終了後、武藤氏は報道陣の取材に第3工場の建設について、「(世界や半導体市場などの)状況を見ながら、TSMCに相談していく」と述べた。(山本文子、川野千尋、林田賢一郎)

TSMC幹部(左列)と意見を交わす武藤経産相(右から2人目)=23日、菊陽町
TSMC幹部(左列)と意見を交わす武藤経産相(右から2人目)=23日、菊陽町

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