量子計算機でも破れぬ暗号 米、標準3方式普及図る

共同通信 2024年8月14日 05:23

 【ワシントン共同】米国立標準技術研究所(NIST)は13日、通信データの暗号化について、次世代計算機である量子コンピューターでも破れないよう三つの技術方式を新標準として決めたと発表した。国家機密から個人の通販、メール送受信まで、さまざまなオンラインの情報交換と本人認証の安全が確保できるよう普及を図る。

 現在の一般的な暗号技術は、大きな数になると既存のコンピューターでは現実的な時間で解けない素因数分解を利用している。だが量子コンピューターが高性能になると解けるまでの時間が劇的に短縮し、通信の秘密が侵されかねない。こうした危険性は10年以内に現実になると予測する専門家もいる。

 新たに標準となった暗号化手法は、それぞれ異なる数学理論に基づいており、既存コンピューターと量子コンピューターのどちらでも第三者が破れないものとした。導入には時間がかかるため「すぐに作業を始めてほしい」と呼びかけた。

 NISTは2016年、新標準の提案を募り、世界から82件の応募があった。破られにくさに加え、動作の速さも考慮して絞り込んだ。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「科学・環境」記事一覧