マイナ保険証「患者に利点なし」 病院の半数回答、厚労省調査
厚生労働省は10日、マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」で診療情報を閲覧する仕組みを活用している病院の半数が、患者にとっての利点はないと感じているとの調査結果を公表した。仕組みを活用していないとする病院も多かった。
患者によるマイナ保険証の利用率は4%台で低迷している。厚労省は利用する機会を増やし、適切な治療法の選択など利点も広めたい考え。
調査は今年7~9月に実施、968病院から有効回答を得た。マイナ保険証を使うシステムが整備されているとした892病院のうち、患者の同意を得て薬の処方歴などの情報を閲覧する仕組みを「活用している」との回答は29・6%。「活用していない」は68・2%を占めた。
「活用している」とした病院に、患者にとっての利点を複数回答で尋ねたところ「特にない・分からない」が最多の51・1%。「医薬品の重複や飲み合わせの問題が分かり調整できた」(31・8%)などが続いた。病院自体が感じた効果についても「特にない・分からない」が42・4%で最も多かった。
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