「心身に不調」半数 自宅確保、5割見通せず

熊本地震半年 県内被災者100人聞き取り調査

熊本日日新聞 | 2016年10月13日 00:00

 熊本地震の被災者、中でも自宅を失った多くの人々は仮設住宅で暮らしながら、生活再建を目指している。今も込み上げる悲しさ、先行きへの不安に悩みながらも、「子どものために頑張る」「将来の夢を実現したい」「全国からの支援に恩返しを」と願う毎日だ。震災半年を機にそれぞれの思いに耳を傾け、100人聞き取り調査で被災者の実態を見つめ直した。

 熊本地震から半年を機に、熊本日日新聞社は県内被災者100人への聞き取り調査を実施した。12日までに取りまとめた結果、地震後に心身の不調が生じるなど健康面で変化を感じた人がほぼ半数に上った。自宅再建や住まい確保のめどが立たない人も過半数に達し、生活環境の急激な変化や先行きの見えない現状が不安やストレスとなって、体調に影響を及ぼしているとみられる。

 調査は9月24日~10月2日、被害が大きく仮設住宅が建設された熊本市や益城町、南阿蘇村など16市町村で実施。対象とした100人から回答を得た。

 家族も含め健康面で変化があったかとの問いに、35人が「体調がすぐれない」、8人が「持病が悪化した」、5人が「病気やけがをした」と回答。合わせて48人が不調を訴えていた。

 具体的に目立つのは「感情の起伏が激しくイライラすることが多くなった」「地震のストレスから眠れなくなった」といった精神面の不調。「子どもが学校に行けなくなった」との回答も複数あった。4カ月で体重が13キロ減り、「震災うつ」と診断された人もいた。

 「突発性難聴を発症」「頭痛や目まい、吐き気がする」「避難生活の負担で夫が糖尿病を発症」といった症状や、「不整脈が悪化し、一時は心肺停止になった」という深刻なケースもあった。

 住まいに関しては、将来はもとの居住地に戻りたいと77人が回答。しかし、自宅再建や住まいの確保の見通しが立たない人は100人のうち過半数の51人に達した。「戻りたい」と願いながらも、5割が住まい確保を見通せないでいる。

 今の生活で、不安や不満を抱えたり、不便さを感じたりしている人はそれぞれ約6割。要因は「住まい」が最多で、自宅再建や新たな住居の確保が被災者の最重要課題となっている現状が、改めて浮き彫りとなった。(熊本地震取材班)

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