江津湖でユスリカ蚊柱「大発生」なぜ!? 目や口に、洗濯物にも…湖面の外来植物激減、影響か? 熊本

熊本日日新聞 | 2022年7月27日 09:00

下江津湖近くで女子高校生が撮影した写真。車のライトに蚊柱が白く浮かび上がっている=7月8日午後7時半ごろ、熊本市東区(車のナンバープレートを加工しています)

 熊本市の江津湖周辺でユスリカが大量発生し、無数の蚊柱を作っているとの情報が、近所に住む女子高校生(18)から「SNSこちら編集局」(S編)に届いた。添付された写真には、車のヘッドライトに照らされて白く浮かぶユスリカの大群が-。専門家も「近年にない大発生だ」と驚きを隠さない。

 現場は下江津湖近くの東区画図東一帯で、撮影は7月8日午後7時半ごろ。高校生は「どうしたって虫が目や鼻、口に入る。本当にひどい」と嘆く。道を真っ白に覆うだけでなく洗濯物に付着するなど「生活に支障が出ている」と訴えた。

 記者も複数回、現地に足を運んでみた。日によって発生度合いに違いがあるものの、多くのユスリカが街灯などに集まっていた。

 生き物や江津湖の生態系に詳しく、自身も近くに住む熊本博物館の清水稔学芸員(51)も「少し自転車で走るだけで髪の毛にまとわり付く。10年以上前から近くに住んでいるが、こんなに多いのは初めてだ」と話す。江津湖から1キロ近く離れた住宅街などでもユスリカが例年より多いという。

 清水さんは、5年前に江津湖の水面を覆っていた外来植物のオオカナダモが激減したことが原因と推測する。水中の栄養を取り込んでいたオオカナダモが減ったことで植物プランクトンが増え、水中で育つユスリカの幼虫のエサとなる有機物(植物プランクトンの死骸など)が増えたのではないか、と話す。

 ユスリカは光に集まる性質があるので、家に寄せ付けないためには、なるべく明かりが漏れないようにすることが有効だという。ただ、屋外の洗濯物や出歩く際の対処は難しそうだ。

 清水さんは「蚊柱を作っているのは全部オスだと思っていい。集団で飛ぶのはメスへのアピールで、メスは蚊柱に寄ってくる」と解説。「もう少し我慢すればいなくなると思うが、冬に出るユスリカもいるので断定は難しい」と話した。(立石真一)

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