台湾の御嵿グループ、菊陽町の結婚式場を購入 3月3日から宴会、パーティー事業

台湾で結婚式場やレストランを展開する御嵿[おくちょう]グループは2日、菊陽町の結婚式場「ブランヴェールアベニュー熊本」の建物を買い取り、3月3日に台湾の食と文化を伝える施設を開業すると発表した。「日台会館」の名称で、宴会やパーティー事業を展開する。
建物を所有していた出雲総業(八代市)と業務提携。日台会館の業務はノウハウのある出雲総業の社員が中心的に担うが、御嵿グループもシェフや管理者を投入する。料理は日本食のほか、北京ダックや点心、台湾茶なども提供する。
いずれは台湾人による結婚式や台湾からの輸入品の販売も予定。そのための改装も視野に入れている。

御嵿グループは半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出で需要が見込めると判断した。孫正強会長は2023年12月に来熊。「台湾タウン」と称する複合的な施設を熊本市中心部に開設する計画を表明したが、TSMCの工場との近さが決め手となり、方針を転換した。
この日は現地で、孫会長と出雲総業の守田芳祐社長が業務提携に調印した。孫会長は「提携は国際化戦略の一歩。日台会館は日台の経済交流を促進する重要な場所となり、九州に新たな活力をもたらす」と強調。守田社長は「日台双方の発展を目標に信頼関係を築いていく」と力を込めた。
御嵿グループと出雲総業は熊本銀行主催の商談会を通じて接点を持った。(田代智也)

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