漫画村元運営者の再審棄却 著作権法違反罪で服役、福岡地裁

人気漫画をインターネットに無断公開したとして、著作権法違反と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)の罪で実刑判決が確定し、服役した海賊版サイト「漫画村」(閉鎖)の元運営者星野路実氏(33)が申し立てていた再審請求に対し、福岡地裁(岡本康博裁判長)が19日、請求を棄却する決定を出したことが分かった。
星野氏の代理人弁護士への取材で分かった。地裁は「新証拠によって判決で認定された事実に合理的な疑いが生じるとはいえない」と退けた。星野氏側は決定を不服として、福岡高裁に近く、即時抗告する方針だ。
星野氏側は2023年9月に再審を請求した。17年5月にアップロードされたと地裁判決が認定した人気漫画「キングダム」について、画像データをサーバーに保存せず、無関係の海賊版サイトに誘導する「リーチサイト」の状態にあったと主張。著作権法は20年10月の改正法施行までリーチサイトを明確に禁じていなかったと訴えた。再審請求に当たり、主張を裏付ける専門家の意見書を新証拠として提出し、裁判のやり直しを求めていた。