熊本豪雨被災者 7市町村の3976人、生活再建の「支援必要」 心身の不安訴える声も

熊本日日新聞 | 2022年9月22日 07:00

 2020年7月の豪雨災害被災者のうち、生活再建に向けた支援を必要とする人は、今年7月現在でも、7市町村で計1970世帯3976人に上ることが21日、熊本県社会福祉協議会への取材で分かった。このうち約50人に1人が「身体に不安がある」と訴えている。最も多い時は、約5千世帯の約1万人が支援を必要としていた。

 被災者の訪問業務などに当たる八代市、人吉市、芦北町、津奈木町、相良村、山江村、球磨村の各地域支え合いセンターが毎月個別に集計するデータを、県社協が取りまとめた。

 まとめによると、「身体の不安」は21年3月以前は支援対象者の1%に満たなかったが、その後はおおむね2~4%台(月延べ82~254人)が続いている。「心の不安」も22年1月から7月まで1%前後(月延べ22~51人)で推移。住まいの再建などを果たし、センターが支援する被災者が減る一方で、支援を受け続けている人たちの中で、身体や心の不安を訴える声は強いことがうかがえる。

 県社協地域支え合いセンター支援事務所によると、最近は交流支援を求める声も高まっており、被災者の孤立化防止も課題。「生活再建までの時間が長期化するに従って、心身への負担が増えているのではないか」と分析している。

 各地域支え合いセンターは自治体からの情報に基づき、支援対象世帯を決定。生活状況や支援ニーズを把握するため、仮設住宅、みなし仮設などを週1~3回、月1回といった頻度で訪問したり電話したりして接触している。これまで支援対象が最も多かったのは21年2月の4961世帯1万674人。発災から1年後の21年7月は3604世帯6944人だった。

 一方、被災者からの健康相談などを受け付ける「やっちろ保健室」を運営する一般社団法人「看護のココロ」も、6月に坂本町鶴喰地区で独自にアンケートを実施。住民の約55%が「ささいな音や揺れに過敏に反応してしまう」「思い出したくないのに災害のことを思い出す」と回答している。(緒方李咲、鎌倉尊信)

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