熊本豪雨で被災の坂本橋、新橋の架設始まる 八代市坂本町 工期は25年2月まで
国土交通省は16日、2020年熊本豪雨で流失した球磨川の坂本橋(八代市坂本町)の架設を始めた。分割して組み上げた鋼鉄製のトラス橋を、25年2月までに順次、橋台や橋脚に載せる。
坂本橋周辺は、JR肥薩線の坂本駅や小中学校がある町の中心部。1階天井まで浸水した市坂本支所は22年7月に解体済みで、近くの市有地に再建する。
国は流失した橋と同じ場所に仮橋を設置し、22年12月、150メートル上流で新橋の建設を開始。全長156メートル、幅約12メートルで片側1車線と歩道を設ける。将来の豪雨に備え、流失した橋より桁下の高さを上げる。
この日は高さ100メートルのクレーンで長さ34メートル、103トンのトラス橋の一部をつり上げ、約40分かけて右岸の橋台に設置した。見学に来た近くの無職男性(75)は「地域の暮らしを支える道路。早く復旧してほしい」と話した。
国交省八代復興事務所によると、工期は25年2月まで。その後、防護柵を設置して舗装する。供用開始時期は未定。
国は管理者の県や地元自治体に代わって、熊本豪雨で流失した球磨川の全10橋を復旧する。全て着工済みで、23年2月には人吉市の西瀬橋が完成した。(河内正一郎)
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