ムクドリのふん害、悩む神社 街路樹の剪定でねぐら移動 熊本市・手取天満宮「掃除追いつかず」

熊本日日新聞 | 2022年6月8日 09:46

ムクドリのふん被害に悩まされている手取天満宮の臼杵和孝宮司=熊本市中央区

 「境内がムクドリのふんだらけになり、掃除が追いつかず困っている」。熊本市中央区上通町の手取天満宮から「SNSこちら編集局」(S編)に声が寄せられた。取材したところ、かつて通町筋交差点一帯の街路樹に群れで出現していたムクドリが、今春から同宮の境内や近隣駐車場の樹木をねぐらにしていることが分かった。

 日本野鳥の会県支部によると、ムクドリは体長24センチ前後で3~7月が繁殖期。30年ほど前から市中心街の樹木をねぐらにしているという。原口研治事務局長(68)は「中心街は人が多く、天敵から襲われる恐れが低いため住みついた」と推測する。

 同市は2018年に交差点の改良工事に伴い、通町筋交差点一帯のケヤキ12本を伐採。近隣住民によると、その後、近くの蓮政寺公園や水道町交差点の樹木がムクドリのねぐらになっていたが、市が定期的に同公園や交差点の樹木を剪定[せんてい]したことで、ねぐらは徐々に水道町近くの国道3号線沿いのイチョウに移った。熊本河川国道事務所が昨年9月から今年1月にかけて、3号線沿いのイチョウ94本を剪定した後は、手取天満宮近くの樹木に集まるようになったという。

熊本市中心部の公園の木に集まるムクドリの群れ=2018年7月

 同宮にはエノキ1本とイチョウ2本があり、エノキは高さ20メートルを超える。境内や隣接した駐車場には白いふんが目立つ。ムクドリは午後6時ごろから樹木に止まり、午後9時ごろまで盛んに「キュルキュル」と鳴き続ける。同宮の臼杵和孝宮司(67)は「神社にとって境内のイチョウはご神木で、むやみに切ることはできない。どうすればいいのか悩ましい」と打ち明ける。同宮は駐車場のエノキの伐採を検討している。

 原口事務局長は「樹木の伐採で解決しようとすると結局、いたちごっこになってしまう。共存していくためにも、野鳥が被害の少ない場所に移った場合は、優しく見守ってほしい」と話している。(樋口琢郎)

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