益城IC近くの造成工事、何ができる? 400区画…宅地、スーパー計画も

熊本日日新聞 | 2021年11月30日 07:30

区画整理による大規模な造成工事が続いている益城台地西地区。右奥は九州道の益城熊本空港ICの料金所=益城町

 九州自動車道の益城熊本空港インターチェンジ(IC)近くで大規模な造成工事が続いている。熊日の「SNSこちら編集局」(S編)にも「何ができるのか気になる」と調査依頼が寄せられた。益城町にも「商業施設ができるの?」などの問い合わせが相次いでいるという。

 第2空港線(県道熊本益城大津線)を車で熊本市から熊本空港方面へ走ると、IC手前右側の台地で連日、土がむき出しになり、複数の重機が動いている。周辺の交通量も多いため、かなり目立つ場所だ。

 町都市計画課によると、第2空港線南側の一帯は益城台地西地区。地権者が2009年に組合を設立し、土地区画整理事業が進んでいる。23・2ヘクタールに400区画と公園3カ所(計7千平方メートル)を整備する計画だ。事業費は33億5千万円。5月ごろから造成が始まり、23年度中の完成を予定している。

 当初、事業によって生じた保留地を購入する企業が決まらなかったが、16年の熊本地震を受け、町が区域内の一部を買収し、災害公営住宅(復興住宅)を建設したことで、動きが活発になった。住宅メーカーによる購入も進み、スーパーやドラッグストアの進出も計画中という。

 益城台地では西、中、東の3地区でそれぞれ組合施行による区画整理が進む。九州道を挟む3地区を合わせると計60ヘクタールに上る。熊本地震後、県が町中心部で進める復興土地区画整理を合わせると、町内で進められている区画整理は計4カ所となる。

 西地区一帯はかつて、町による複合商業施設の誘致が浮上した時期もあったが、周辺道路の渋滞を懸念した県と事前協議がまとまらず、計画は幻に終わった。動き始めた区画整理によって、熊本市と隣接する好立地を生かし、定住促進や人口増につながることが期待されている。(立石真一)

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