もう一つの「一本石垣」、もうすぐ見納め 地震被災の熊本城・戌亥櫓、解体復旧へ

熊本日日新聞 | 2021年10月22日 07:00

解体工事が始まる熊本城の戌亥櫓=21日、熊本市中央区(後藤仁孝)

 熊本地震で被災し、崩れ残った石垣が辛うじて建物を支えている熊本城の「戌亥櫓[いぬいやぐら]」が復旧に向けて解体されることになり、11月にも関連工事が始まる。被災を象徴し、全国から注目されてきた「一本石垣」は近く見納めになりそうだ。

 現在の戌亥櫓は2003年、西出丸に完成した復元建造物。16年の熊本地震で石垣がえぐられるように崩落。飯田丸五階櫓(既に解体)と同様に角石[すみいし]が柱のように残っている。

 11月にも、解体の際に櫓と石垣を安定させる鉄骨などの設置に着工。来年4月ごろから約1年かけて解体した後、石垣を復旧して櫓を建て直す。熊本市熊本城総合事務所は「戌亥櫓の一本石垣を遮るものがない状態で見られるのは、年内ぐらいまででは」と話している。

 戌亥櫓に連なる西出丸塀(復元建造物)や、行幸橋近くの馬具櫓(同)などの解体保存工事も並行して進める。国重文の監物[けんもつ]櫓は石垣の積み直しが今月で完了しており、建物部分の復旧に移る。(園田琢磨)

解体工事が始まる熊本城の西出丸塀。左奥は戌亥櫓

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