コロナ療養者に郵便投票を 特例法が施行 熊本県選管、周知に注力

熊本日日新聞 | 2021年10月11日 06:22

特例法に基づく郵便投票の制度を知らせるチラシ(手前)など。総務省ホームページで入手できる

 新型コロナウイルスに感染したため自宅や宿泊施設で療養している有権者に郵便投票を認める特例法が6月に施行され、7月に投開票があった東京都議選などに適用されているが、低調な利用が続いている。熊本県選挙管理委員会は19日公示、31日投開票の衆院選に向けて周知に力を入れ始めた。

 特例法で郵便投票が認められるのは、自宅・宿泊療養者や、ホテルなどで待機する帰国者。投票日の4日前(今回の衆院選では27日)までに、保健所が交付した外出自粛要請の書面を同封して市区町村選管に投票用紙を請求し、候補者名を記載して返送する。医療機関に入院中の場合は、従来の不在者投票が利用できるため、郵便投票の対象とはならない。

 特例法が初めて適用された都議選で、制度を利用したのは110人。当時、都内では2千人余りが療養中で、その多くが投票を棄権したとみられる。都選管は周知期間の短さや手続きの煩雑さを理由に挙げ「感染のショックで、選挙に意識が向かなかった人も多かったのでは」としている。

 県内でも、8月の八代市長・市議選などに適用されているが、これまで制度の利用はゼロ。県選管は衆院選に向け、市町村に積極的に周知するように促しているほか、宿泊療養施設には関連のリーフレットを配布予定。投票を啓発するポスターにも郵便投票について記載する。

 一方、不要不急の外出自粛が求められている濃厚接触者は、郵便投票の対象外で投票所での投票となる。国は投票のための外出は「不要不急に当たらない」としており、投票所の感染防止策の徹底が求められる。

 県内の自宅療養者は最も多い時で1177人(8月28日)、宿泊療養者は399人(9月2日)だった。投票するには、封書の投函を誰かに依頼することになる。県選管は「不明な点は各選管に相談し、療養中でも貴重な1票を行使してほしい」と呼び掛けている。(臼杵大介)

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