取り戻せない「住まい」24% 熊本地震の被災者調査 再建巡る苦悩、浮き彫りに

熊本日日新聞 | 2021年04月12日 07:01

 熊本日日新聞社の熊本地震被災者聞き取り調査で、「失ったり傷ついたりして、取り戻せないものは」(複数回答)と尋ねた結果、「住まい」は回答者全体の24%(25人)を占め、最も多かった。初めて設問に加えた前回も27%で最多だった。

 回答者からは「災害公営住宅に入ったが、本当は元の家を再建したい」=阿蘇市、畜産業、男性(55)、「被災した母屋を諦め、修復した小屋に住んでいる」=美里町、土木作業員、男性(50)=などの声が上がった。

 熊本地震後に整備された災害公営住宅は昨年3月までに、県内12市町村で全1715戸が完成。仮設住宅が解消される一方、住まい再建が希望通りにならなかった現状が調査結果から浮かんだ。

 2番目に多かったのは「心の傷」。前回比3ポイント増の23%(24人)だった。目立ったのは県外の地震のニュースやわずかな揺れも怖いという声。「施錠したら家を出られなくなるという強迫観念がある」=熊本市東区、団体職員、女性(74)=との声もあった。

 前回、「住まい」と並んで最多だった「家計」は大幅に減少し、今回は12%(13人)。ただ、「自宅再建に老後の資金を使い、生活費や医療費の余裕がない」=熊本市南区、無職、女性(85)=など自宅再建を機に生活が困窮したケースもあった。(熊本地震取材班)

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