天守閣の雄姿、復興の励み 熊本市の料理店、14日に改装オープン

熊本日日新聞 | 2021年04月12日 10:41

最上階で熊本城を見ながら「さまざまな人の力を借りてリニューアルオープンを迎えられます」と話す城見櫓の林祥増さん=熊本市中央区
石垣を組み上げ熊本城に入っていく雰囲気を表現したという城見櫓の入り口

 2019年8月から休業していた熊本市中央区花畑町の日本料理店「城見櫓」が14日、リニューアルオープンする。社長の林祥増さん(57)は「熊本地震を忘れてはいけない」と、開業日を地震から5年の節目に合わせた。店の向かいには、地震でも崩れることなく、復旧作業に耐えてきた熊本城の姿がある。

 城見櫓は1987年創業。お城を一望できる眺めが人気で、国内外から多くの観光客が来店していた。地震で被災し休業したが、営業再開を求める声が相次ぎ、約3カ月で再スタート。再開前には、被災した熊本城を一望できる展望客室も無料開放していた。

 ただ、補修後も原因不明の雨漏りに見舞われるなど、店は傷んでいた。隣接する土地を購入しており、地震前から店舗拡張は念頭にあった。

 林さんはグループ補助金を活用して休業・改築することを決断。費用は約11億円に上ったが、熊本銀行、肥後銀行、熊本信用金庫に日本政策金融公庫が協調して融資する制度などを活用した。

 新たな店舗は6階建てで、面積は以前の約1・6倍。林さんは「どの階のどの席に座っても、熊本城がきれいに見えることを第一に考えた」。大きな窓から熊本城が目に飛び込む。入り口部分は石垣を組み上げ、城に入っていく雰囲気を表現したという。

 内装は熊本城に合わせた「和モダン」が基調。日本庭園を取り入れたフロアや、結婚披露宴もできる洋風のフロアなど、各階ごとにさまざまな利用客のニーズを意識した。

 林さん自身、熊本城の姿に何度となく励まされ、「くじけている場合ではない」と自分を奮い立たせてきた。開業を待つ最上階のテラスから天守閣を見つめ、「店を訪れた地元の人や観光客にも今の熊本城を見てもらい、復興が進んでいく様子を自分に重ね合わせてほしい」と話す。(東有咲)

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