静岡で「ビル泊」進行中 改装した空きテナント好評
静岡市中心部で、空きテナントを宿泊部屋に改装する「ビル泊」と呼ばれる取り組みが進んでいる。中心市街地に活気を取り戻すのが目的。食事は提供せず、周辺飲食店の利用を促す。外国人旅行客の利用もあるといい、事業を手がける企業の担当者は「宿泊客に街を開拓してもらい、活性化につなげたい」と期待する。
ビル泊を運営するのは静岡市の「CSA不動産」のグループ会社。JR静岡駅近くの商店街にあるビルを複数管理するが、近年、借り手がつかない物件が増え、街の活気が失われていることが悩みの種だった。
解決策の一つとして、CSA不動産の小島孝仁社長(53)が考えたのが、空きテナントを改装し、観光客に泊まってもらう取り組みだった。地元商店街連合会と連携し、2020年に開始。JR静岡駅から徒歩15分圏内の空きテナント7カ所に、3~7人が宿泊可能な12部屋を設けた。
ホテルのスイートルームのようなゆったりとした空間に加え、デザイン性の高い内装が特徴だ。客室に案内すると、外観と大きく異なる雰囲気に感動する利用客もいるという。