イルカの赤ちゃん味覚ある? 北大など、可能性示す研究

共同通信 2025年1月11日 18:22
 伊豆諸島・御蔵島で生息するミナミハンドウイルカの親子(勝島日向子さん提供)
 伊豆諸島・御蔵島で生息するミナミハンドウイルカの親子(勝島日向子さん提供)
 イルカの赤ちゃんの舌(イメージ)
 イルカの赤ちゃんの舌(イメージ)

 哺乳類で、味覚がほぼ退化したとされる鯨類のうち、イルカの赤ちゃんは母乳の味を感じている可能性があるとの研究結果を、北海道大大学院環境科学院博士課程の勝島日向子さんらの研究グループが昨年10月、科学誌に発表した。勝島さんらは「これまでの常識を覆す可能性がある」とした上で、調査数がまだ少ないため「他の個体でも裏付けたい」としている。

 勝島さんらによると、魚などを丸のみして食べる鯨類は、甘味、うま味、苦味に関わる遺伝子が壊れていることが分かっているという。

 イルカの母乳は人に比べて脂肪の割合が高く、勝島さんは「“脂肪味”を感じているのではないか」との仮説を立てた。

 まず、いおワールドかごしま水族館(鹿児島市)でハンドウイルカの母乳を調べ、良質な脂肪酸を含むことが確認された。さらに、伊豆諸島・御蔵島(東京)に漂着した1歳のミナミハンドウイルカの舌を分析した結果、脂肪を分解する酵素があるほか、舌先の突起や奥のくぼみに脂肪酸の受容体遺伝子が見つかり、味覚として感じている可能性が示されたという。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「科学・環境」記事一覧