空港鉄道中間駅エリアに新道 大津町検討 国道57号と県道瀬田竜田線を結ぶ1・2キロ 交通渋滞に対応
大津町は、熊本県の空港アクセス鉄道計画に合わせ、JR肥後大津駅と熊本空港の間に設ける中間駅エリアを通る新道設置を検討している。町を東西に走る国道57号と県道瀬田竜田線を南北に結ぶ約1・2キロを想定。中間駅一帯の開発構想と連動させ、台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出で深刻化する大津町内の交通渋滞にも対応する。
国道57号と瀬田竜田線を南北に結ぶ幹線道は4本あるが、朝夕を中心に渋滞が発生。通勤や工事の車両が農道に入り込む状態が続いている。町は現在進めている交通量の将来予測で、道路をあと1本増やせば、渋滞を十分に緩和できると判断した。
アクセス鉄道はJR肥後大津駅と熊本空港を結ぶ全長6・8キロで県が計画。2027年度中の工事着手、34年度末までの開業を目指し、現在環境影響評価に入っている。
県の区域図によると、アクセス鉄道は大津町内の県道山西大津線付近から県道矢護川大津線付近の間の、主に農地を南北に通る。県は25年3月に、より範囲を絞った計画を発表するとしており、町はその後、新道や中間駅エリアの開発構想を具体化する。25年度に改定する都市計画マスタープランにも盛り込む見通し。
25年にはTSMC第2工場の建設も始まり、27年度の稼働に向けさらなる交通量の増加が見込まれる。金田英樹町長は「町内はマンション建設や企業立地が相次いでおり、1日でも早い対応が必要」としている。(林田賢一郎)
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