「あか牛」格付けの新基準を熊本県が設定へ 「さし」重視に変わる独自評価
熊本県は1日、牛肉取引価格の参考となる格付け等級について、県産のあか牛用の新たな基準を設ける方針を示した。来年度策定する県家畜改良増殖計画に具体的な数値を盛り込む。
現在、国内市場で取引されている牛肉は黒毛和種もあか牛も肉用ホルスタインも、全て公益社団法人の「日本食肉格付協会」が設定した統一の基準で格付けされている。肉の量と同時に筋肉の間に入った脂肪である「さし」を重視。最高ランクの「A5」から15段階で評価される。
さしを重視した格付けは黒毛和種を念頭に置いた基準のため、県は新たに、赤身が多く適度な脂肪を含むあか牛に沿った独自の基準を設ける予定だ。近年、あか牛は需要の高まりから取引価格が上昇。県は、独自基準での評価を加えることで全国の市場であか牛の価値をアピールし、価格安定につなげたいとする。
数値など具体的な内容は今後、県畜産協会やJAなどと協議して詰める。県畜産課は「生産者が目指すべき水準を明確に位置付け、あか牛の価値を高めたい」と話している。
あか牛に関しては一般財団法人の「全日本あか毛和牛協会」(熊本市)が設けた独自基準もある。(馬場正広)
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