子ども食堂で朝ご飯いかが 県立大生が献立考え料理 毎月第2、4水曜 熊本市東区
熊本県立大(熊本市東区)の学生有志が、小学生に朝食を食べる習慣を身に付けてもらおうと、大学近くの空き家で、子ども食堂を開いている。リーダーの女子学生(4年)は「心のよりどころとなる場所にしたい」と話す。
女子学生ら10人が5月から、NPO法人コレクティブ(東区)所有の空き家で始めた。毎月第2、4水曜の午前7時10~45分に無料で提供。献立は当番の学生が栄養を考慮して組み立て、早朝から約20人分を調理する。野菜が苦手な子どもも食べやすいように、味付けを工夫する。
熊本市が2023年度に実施した調査で、朝食を毎日食べていない人は、男性の6~14歳で5・4%、15~19歳は17%。女性では6~14歳が8・5%、15~19歳で20・3%だった。県立大環境共生学部の坂本達昭准教授(生活科学)は「朝食を抜くと、集中力がなくなる。バナナなどの簡単なものでも、良い生活を送るために食べてほしい」。
子ども食堂への支援の輪も広がっている。地元住民や大学教員が野菜や果物を提供。運営費は市の補助金も活用する。児童が通う月出小は、食堂の情報を保護者に知らせるなど協力。酒井志郎校長は「1割ほどの児童は朝食を食べていない。学校としても、子どもたちにとっても大変ありがたい」と感謝する。
食事を終えた児童には、提供した料理1品のレシピを渡す。女子学生は「保護者に見せたレシピが、朝食を食べるきっかけになればうれしい」と話している。(米本充宏)
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