電動カートで風を感じて 阿蘇市で草原観光ツアー始まる
阿蘇山上で営業する企業や団体、交通事業者などでつくる「阿蘇山上クリーン協議会」は20日、二酸化炭素(CO2)を排出しない電動カートで阿蘇の草原を走る観光ツアー事業を始めた。初日は阿蘇市でオープニング試乗会を開いた。
協議会は2022年に発足。電動カートを使った環境保全型の観光ツアー定着を目指し、料金の一部を草原管理の原資に充てる。協議会会員の自然公園財団阿蘇支部が21年に環境省の補助金を使って実証実験し、事業化に踏み切った。
試乗会では、ツアーに協力する地元の黒川牧野組合の牧道を走行した。7人乗りの電動カートは最高時速20キロとスローペース。試乗した来賓らは「風が吹き抜けて心地よい」「風景が日本じゃないみたいにダイナミック」などと感想を述べ合っていた。
協議会代表理事の菊池秀一さん(54)は「長距離を歩くには体力的に不安な高齢者や観光客らに最適。手軽なアクティビティーとして売り込みたい」と話した。
草原を走るツアーは、1時間半(中学生以上1人6千円)と、30分(同3千円)の2コース。小学生はそれぞれ半額。草千里駐車場を発着。コースを増やす計画もある。申し込みは中尾さん☎090(8350)2669。(宮崎あずさ)
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