一戸建て火災、熊本県内で死者相次ぐ 消防局が呼びかける注意点とは?
住人が亡くなる住宅火災が、昨年末から熊本県内で相次いでいる。冬場はストーブなど火気を使用する機会が増え、空気が乾燥しているため、出火すると燃え広がりやすい。県内では10日にかけて強い冷え込みが予想され、暖房器具の取り扱いに注意が必要だ。
県警などによると、昨年12月30日、熊本市西区花園7丁目の住宅火災で、1人暮らしの男性(73)が焼死した。1月1日に小国町で起きた住宅火災では、住人の女性(84)が亡くなり、夫(87)が顔に軽いやけどを負った。4日には菊陽町の住宅で、1人暮らしの男性(58)が火災の犠牲になった。城南町で5日にあった火災では、住宅の焼け跡から性別不明の1人の遺体が見つかった。
いずれも一戸建ての住宅を全焼し、県警が出火原因を調べている。
熊本市消防局が管轄する熊本市と益城町、西原村では昨年12月、室内の一部を焼いた火災を含めて建物火災が14件発生した。市消防局によると、19~23年の12月に起きた建物火災の平均発生件数は9件で、昨年は大幅に増えている。
例年、12~2月の冬場は火災が増える傾向にある。市消防局予防課は「空気が乾燥した冬場は、小さな火種でも火災になりやすい」と指摘する。たき火やガスこんろに加え、暖房器具が火元になるのが特徴で、石油ストーブの給油中に引火したり、近くに干していた洗濯物が落下して燃えたりする場合もあるという。
市消防局は、ストーブは消してから給油すること、近くに燃えやすい物を置かないことをはじめ、料理などで火を使う際は目を離さず、火元から離れる場合は確実に消すことを呼びかけている。(遠山和泉)
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