熊本の賃上げ、平均9304円 29年ぶり高水準 連合熊本集計 

熊本日日新聞 2023年4月7日 08:41
熊本の賃上げ、平均9304円 29年ぶり高水準 連合熊本集計 

 連合熊本が6日発表した2023年春闘の第1回集計によると、回答があった県内46組合の賃上げ額は、定期昇給を含む平均で前年同期比3693円増の9304円だった。賃上げ率は3・44%で上昇幅は1・35ポイント。1994年の3・08%を29年ぶりに更新する高水準となった。

 連合熊本は、記録的な物価高や大手企業の満額回答を背景に、人材確保につなげようとする賃上げの動きが顕著になったとみている。

 基本給を底上げするベースアップ(ベア)の回答を受けたのは16組合増の43組合で、全体の9割超を占めた。43組合の賃上げ額の平均は9479円で、このうちベア額は6372円。賃上げの動きが出てきた前年を大きく上回った。

 業種別にみると、自動車部品製造と造船はベア額が1万円を超えた。新型コロナウイルス禍が経営を圧迫してきた交通運輸もベアを獲得。連合熊本は「一部では組合の要求額以上の回答やインフレ手当の獲得もあり、賃上げの流れが広がっている。交渉がこれから本格化する地場中小企業への波及を後押ししていく」としている。

 連合熊本は23年春闘で、3%程度のベアと定期昇給分を合わせた計5%程度の賃上げを目指している。(中原功一朗)

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