球磨焼酎、豪雨被災乗り越え完成 人吉市の大和一酒造元 新商品を7月発売

熊本日日新聞 | 2022年6月8日 06:29

球磨焼酎「球磨川」を詰めた一升瓶にキャップシールを張る下田文仁さん(左)=人吉市

 2020年熊本豪雨で被災した球磨焼酎の蔵元「大和一酒造元」(人吉市下林町)が、復旧後に仕込んだ新商品「球磨川」が完成し、7日から瓶詰め作業を始めた。豪雨から丸2年の7月4日に発売する。

 同社の蔵は球磨川からあふれた濁流に高さ3メートルまでつかり、約5カ月後に製造を再開した。下田文仁社長(55)は「球磨川が運んできた微生物が天然酵母となって蔵にすみついている」と考え、この蔵付き酵母を生かした昔ながらの製法で昨年12月から仕込み作業を続けた。

 球磨川の氾濫は流域に甚大な被害を及ぼしたが「受けてきた恩恵も大きく、水や米が育まれたからこそ球磨焼酎も造られてきた」と下田さん。感謝の思いを込めて、「球磨川」を銘柄にした。「人吉球磨の自然や風土を表現。想像以上に優しい味わいに仕上がった」。青々とした球磨川をイメージした色の瓶を選んだ。

 製造量は一升瓶換算で3千本分。一升瓶3100円(税別)、箱入りの四合瓶1700円(同)で県内外で販売する。下田さんが豪雨災害からの経過や復旧支援に対する感謝、球磨川への思いをつづった冊子を2千部作成し、酒販店などに配る。(中村勝洋)

完成した球磨焼酎「球磨川」

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