慈恵病院の内密出産私案、熊本市に提出 「匿名出産」盛り込む

熊本日日新聞 | 2022年6月6日 19:27

内密出産の指針に関する私案を熊本市の津田善幸健康福祉局長に提出する慈恵病院の蓮田健院長(右)=6日、熊本市役所

 熊本市西区の慈恵病院の蓮田健院長は6日、熊本市役所を訪れ、国が策定を進めている内密出産のガイドラインについて独自に作成した15項目から成る私案を市に提出した。私案には、内密出産だけではなく、身元情報を明かさない「匿名出産」についても盛り込んだ。

 蓮田院長は「現場の状況を一番分かっている病院として、困っていることや考えられることを全て落とし込んだ。これをたたき台にして、なるべく早く形にしてもらいたい」と早期作成を要望。私案を受け取った津田善幸健康福祉局長は「熊本の状況をしっかり国に伝えたい」と話した。

 私案では、相談員にのみ身元を明かす内密出産の定義のほか、病院や行政の対応などを明記。蓮田院長がこれまで言及してきた匿名出産の受け入れについて、初めて明文化した。「内密出産ではないからといって、匿名を望む女性を受け入れないわけにはいかない。想定外をなくすために加えた。ただ、病院としては最大限、出自情報の提供をしてもらうよう母親に話していく」とした。

 これまでの市と慈恵病院との協議では内密出産を前提としてきたため、市は「匿名出産についての市としての考えは現時点では言えない。病院と意見交換をしたい」と明言を避けた。

 市が病院の私案を国に提出するのか、市独自案を作成するのかは未定という。大西一史市長は8日上京し、関係各省に対して市が整理した内密出産の課題を伝える。(志賀茉里耶)

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