「内密出産」指針、慈恵病院が私案公表 6日に熊本市へ提出

熊本日日新聞 | 2022年6月5日 21:24

慈恵病院=熊本市西区

 病院の相談室にのみ身元を明かし、匿名で出産する独自の「内密出産」を導入している慈恵病院(熊本市西区)は5日、国が策定を進めるガイドラインについて私案を作成し公表した。子の処遇を決めるため、児童相談所が行う社会調査を限定することなど15項目を盛り込んだ。6日、熊本市へ提出する。

 私案は内密出産の定義や、妊婦への支援、子どもの処遇決定の流れについて提示。相談があった場合、相談員は医療機関を受診する重要性や、子どもの「出自を知る権利」、内密出産を撤回できる期限などについて説明する。運転免許証など顔写真付きの身分証を確認し、「出自証明書」を作成。子どもを特別養子縁組に託す申述書などについても触れた。

 身元の開示時期は、母親自身が決定。子がその年齢に達した時、母親の同意を取り開示する。児童相談所が親の家庭環境などを調べる社会調査は「母親が同意した範囲内」と限定した。

 また匿名を求める妊婦は、被虐待歴や発達・知的障害の傾向があることを踏まえ、丁寧な対応で信頼関係を築くことが重要とした。

 同病院ではこれまでに2人が内密出産した。国は2月の参院予算委員会で、ガイドライン策定の検討を表明。法務、厚生労働省が協議を始めている。(志賀茉里耶)

こうのとりのゆりかご

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