熊本市の無料PCR検査所に長蛇の列 「成人式で同窓会」「身近に陽性者」…不安さまざま 

熊本日日新聞 | 2022年01月14日 06:30

熊本市役所近くの無料PCR検査所の周囲で順番待ちする希望者=13日午前、同市中央区

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の影響で感染「第6波」が急拡大する中、熊本市の中心繁華街の無料PCR検査所に希望者が殺到している。市役所近くの検査所の周囲には連日100人以上の長蛇の列。なぜ、検査を受けるのか。寒空の下、順番待ちする市民に聞いた。

 13日午前、市役所駐車場に隣接するビル1階の日本総合検査センター熊本検査所。駐車場を囲むように並んでいるのは学生や会社員、家族連れ…とさまざまだ。

 「成人式で県外から帰省した同級生と会ったので、念のために検査を受ける」。同市の女子大生(19)は10日に熊本城ホールであった成人式に出席し、ホテルであった中学校の同窓会に参加。式後、飲食店のアルバイトは休み、「検査で陰性を確認してから出勤する」と話した。

 県央のキャバクラ店で働く男性(46)は「店の安全を証明するために」と長い列に並んだ。ただ、検査を受けるまで1時間近くかかり、「こんなに人が多いなら市販の検査キットを買っても良かった。しかし、県の検査は無料だしなぁ…」と苦笑する。

 身近にコロナ陽性者が出たケースも。小学6年の三男の検査で並んだ主婦(43)=熊本市=は「次男の学校で陽性者が出た。濃厚接触者ではなかったが、週末に三男の部活の試合があり、迷惑をかけないために自主的に受ける」。近くの別の検査所は予約が取れず、「並んでいる間に感染するリスクもあるが、予約なしでできる検査所は限られる」と話した。

 日本総合検査センター熊本検査所によると、PCR検査は専用容器にだ液を入れるだけで「受け付けが終われば検査は5分程度」という。結果は翌日午後10時以降にインターネットで確認する。予約不要で検査数に上限はなく、ここ数日は1日500~600人が受検。同センターは「これほどの行列は想定外。整理券を配るなどしたいが、検査業務で手いっぱいの状況で対応が追いつかない」と悲鳴を上げる。

 県は昨年12月29日、感染に不安を感じる無症状の県民向けに、無料のPCR検査と抗原検査を開始。13日時点で県内33カ所の民間検査所で実施している。検査件数は当初1日100~200件台だったが、7日は約380件、8日は約450件と右肩上がり。9日以降の集計はこれからだが、同センターの状況を見れば激増しているのは間違いない。

 県の無料検査は31日まで。3日前に同僚が濃厚接触者になった市内の建設会社の男性社員(64)は「第6波が始まったばかりなのに、こんなに長い行列。感染のピークはこれからで、検査希望者はどんどん増えるだろうに」と不安視する。(久保田尚之、河内正一郎)

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