石綿労災、17年後に認定 「消えた年金」記録で判明
2006年、中皮腫により70代で死亡した大阪市の男性について、労働基準監督署が再調査し、勤務先でアスベスト(石綿)を吸ったことが原因だとして17年後に労災認定していたことが21日、支援団体への取材で分かった。石綿を扱う事業所での勤務歴があったが「消えた年金問題」で記録が抜け落ち、当初は不認定とされていた。
石綿被害者を支援する関西労働者安全センターによると、男性の遺族は1970年代に従事した上下水道建設工事で石綿を扱ったとして労災申請した。労基署は男性が会社の事業主で労働者には該当せず、他に石綿を扱う仕事に就いていなかったとして07年に不認定とした。