心情理解も「定住は困難」 元硫黄島民ら要望に国交相
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太平洋戦争末期に激戦地となった小笠原諸島・硫黄島(東京都小笠原村)の元島民らによる帰島の要望を巡り、中野洋昌国土交通相は21日の閣議後記者会見で「ふるさとを思う強いお気持ちは理解するが、火山活動が続き土地が隆起している。定住は困難だと判断せざるを得ない」と述べた。
その上で、帰島を禁じる法的根拠はないとし、墓参事業などで訪島できる機会を確保したいとの考えを示した。
元島民らで構成する「硫黄島帰島促進協議会」は19日、80年以上も帰島が認められないのは異常だと訴え、定住実現に向け、生活インフラの整備などを進めるよう国交相に要望書を提出した。