元交際相手に懲役22年求刑 大阪地裁、女子大学生刺殺公判
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大阪府枚方市のマンションで昨年5月、住人の関西外国語大2年渡辺華蓮さん=当時(19)=を刺殺したとして、殺人や窃盗などの罪に問われた元交際相手の無職西光勝被告(27)の裁判員裁判が21日、大阪地裁で開かれ、検察側は懲役22年を求刑した。
検察側は論告で、被告が事前に具体的な殺害の手口をインターネットで調べ、渡辺さんの首を集中的に刺し計画的で残忍だと指摘。無職で借金まみれであることを隠し、お金を持っているように見せることに限界を感じての犯行で「自分の見えやプライドを優先した他の類例がないほど身勝手な動機だ」と非難した。
論告に先立ち、渡辺さんの両親が証人として出廷し、母親は「家族の体調が悪くなれば毎日連絡してくれた。友達にも寄り添える優しい子だ」と振り返り「そばにいてやりたかった。悔しいの一言です」と涙ながらに話した。
父親は「娘を失った悲しみや苦しさは癒えることがない。被告を一生恨み、許すことはあり得ない」と声を詰まらせた。
被告は公判で起訴内容を認めている。