地下鉄サリン事件風化防止へ条例 オウム後継団体が拠点置く足立区
オウム真理教による地下鉄サリン事件から3月で30年となるのを前に、東京都足立区は19日、事件の風化防止を目的にした条例案を20日開会の区議会定例会に提出すると発表した。区は成立すれば同趣旨の条例は全国で初めてとしている。
区によると、区内にオウム真理教主流派の後継団体「アレフ」が三つの拠点を構えている。事件を知らない世代が増える中、啓発活動を推進し再発防止につなげるのが狙い。担当者は「凄惨なテロ事件を繰り返させないようにしたい」と述べた。
条例案には区の役割として、事件が起きた3月20日を中心に啓発事業の実施に努めることや、風化防止に向け国に働きかけることを盛り込んだ。