三菱行員２キロ金塊窃盗か再逮捕　総額は現金１０億円、金塊７億円

　三菱ＵＦＪ銀行の東京都内の支店で貸金庫から顧客の金塊計約２キロ（計２２００万円相当）を盗んだとして、警視庁捜査２課は４日、窃盗の疑いで元行員今村由香理容疑者（４６）を再逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。捜査２課によると、２０２４年１０月までの４年半に６０人以上が被害に遭い、総額は現金で１０億円以上、金塊で７億円相当以上とみられる。

　再逮捕容疑は２４年３月ごろ、練馬支店の貸金庫室で２回にわたり、８０代男性が預けていた金塊計約２キロを盗んだ疑い。捜査関係者によると、容疑を認めている。この金塊などを質店に持ち込んで２５００万円の融資を受け、別の貸金庫への補填に充てたとみて調べる。

　捜査２課は１月、練馬支店の貸金庫から同じ８０代男性を含む２人の金塊計約２０キロを盗んだ疑いで今村容疑者を逮捕。「ＦＸや競馬で多額の損失を出した。借金の返済に困り貸金庫の現金に手を付けた」と供述していた。

　同支店では支店長代理として貸金庫を管理する立場で、保管していた予備の鍵を悪用していたとされる。