ローマ字表記、基本はヘボン式 文化審議会で答申に向け議論
ローマ字表記の在り方を検討する文化審議会の小委員会は27日、英語の発音に近い「ヘボン式」をつづり方の基本とし、はねる音「撥音」や伸ばす音「長音」の表記方法を示した改定案を議論した。パブリックコメント(意見公募)では長音の表し方への反対意見も多く、今春以降の答申に向け検討を進める。
国は1954年の内閣告示で「し」を「si」と書く訓令式を用いると定めているが、社会では「shi」と表記するヘボン式が浸透している。
昨年5月の諮問は、外国語の書き方の影響や情報機器での使用が難しいといった理由で長音符号を使わない表記が広がっているが、日本語表記の機能を果たすために伸ばす音の区別ができる表記の検討などを求めた。
改定案では、「撥音」の「ん」は「n」を統一的に用い「kanpai(乾杯)」「anman(あんまん)」とし、つまる音「促音」は最初の子音字を重ねて「nicchoku(日直)」などとする。長音は横棒の符号「マクロン」を付ける他、母音字を並べることも可能とした。
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