シチズン時計、文字盤に再生材 今春から本格導入、脱炭素化促進
シチズン時計が腕時計の文字盤に使用するポリカーボネート(プラスチック)を原則、再生材に切り替えることが22日、分かった。今春発売する新製品から本格的に導入し、対象を順次拡大する。脱炭素化の流れや環境志向の高まりに対応するため、メーカーでは再生材の活用に力を入れる動きが広がっている。
シチズンの腕時計の約7割を占め、光で発電する「エコ・ドライブ」を搭載した機種で再生プラを採用する。一部の限定品で既に実施していたが、今春から対応を拡大。文字盤にプラスチックを使用しない製品や、技術的に使用が難しい場合を除き、対象の新製品で原則再生材を使う。
シチズンは2020年から再生材を使った文字盤の開発を始めた。再生プラは従来のプラスチックよりコストが高く、成形も難しいが、独自技術で厚さ1ミリ未満の文字盤にも使用可能で従来通りのコストや耐久性、外観の美しさを実現した。
商品企画担当の戸倉克輔執行役員は「自動車などに比べれば限られた量かもしれないが、腕時計の顔とも言える文字盤から環境への配慮を表現したい」と話す。
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