血液製剤、防衛省が自前で確保 有事に備え予算8億円を計上
防衛省が、血液型を問わずに投与できる血液製剤を自前で製造する取り組みに乗り出す方針だ。2025年度予算案に、製造器材購入費8億円など関連予算を計上した。有事に備え、負傷した自衛隊員の救命のために輸血用血液製剤を安定的に確保する狙い。
防衛省によると、O型の血液を基に他の血液型に輸血可能な血液製剤を製造する計画。A、B、ABいずれの血液型の人にも輸血可能とされるO型の血液から白血球を除去し、副作用のリスクを低減する。同様の製剤は例がなく、実用化には薬事承認が必要になる。O型の血液は自衛隊員からの献血で集める対応を検討している。
有事の際、前線で自衛隊員が負傷した場合、准看護師や救急救命士の資格を持った隊員が最初の治療に当たる。陸上自衛隊は受傷から10分以内に救護し、1時間以内に緊急手術を実施する体制の構築を目指す。負傷は、銃創や爆発によるものが想定され、失血死を防ぐには輸血用血液製剤の確保が重要になる。
防衛省関係者は「救命率を高めるためには、血液製剤を自律的に確保できる態勢が必要だ」と指摘する。
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