震災経験者ら短編映画製作 能登へのメッセージも込め
1995年の阪神大震災で被災した神戸の監督や俳優らが製作した短編映画「わたしの居場所」が11~17日に神戸市中央区の元町映画館で上映される。人付き合いがなく寂しく暮らす主人公が神戸のカフェで、震災を経験した店長や常連客と話す中で居場所を見つけていく姿を描いた。
浜嶋仁美監督(42)は、震災が発生した1月17日の報道で泣いている神戸市民の写真が目立ち「30年後もずっと泣いていると思われるのは嫌だった」という。能登半島地震の被災地にも思いをはせ「今では皆で助け合いながら映画を作っていると、震災を経験した神戸から能登へ前向きなメッセージを届けたい」と語る。
浜嶋監督は震災当時、小学6年生だった。半壊した自宅は義援金で修繕し、プレハブの校舎で支援物資の鉛筆やノートを使って授業を受けた。復興した今の神戸を映画の舞台とすることで「当時助けてくれた人に、支援した意味があったと思ってもらえたら」と願う。
映画は28分間で、3月には東北でも上映する予定という。
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