辺野古大浦湾側、着工1年 普天間移設に反対根強く

共同通信 2025年1月10日 11:33
 米軍普天間飛行場移設に向けた工事が続く沖縄県名護市辺野古沖の大浦湾=2024年12月
 米軍普天間飛行場移設に向けた工事が続く沖縄県名護市辺野古沖の大浦湾=2024年12月

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、政府が軟弱地盤のある大浦湾側の工事に着手してから10日で1年となった。政府は2023年12月、工事の設計変更を県に代わって承認する異例の「代執行」に踏み切り、昨年末には軟弱地盤改良に着手したが、難航も予想される。県側は工事に反対し、市民らの抗議活動が続く。10日も時折小雨が降る中「海を壊すな」などと声を上げた。

 工事現場に隣接する米軍キャンプ・シュワブのゲート前では同日午前、市民ら約10人が座り込み、続々と到着する工事車両に向けて「新基地を断念せよ」などと訴えた。毎週座り込みに加わる比嘉定正さん=金武町=は「自然環境を損なう工事は絶対に許せない」と語気を強めた。

 大浦湾北側の浅瀬では砂浜から約20隻のカヌーなどが抗議に出た。「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」の福元勇司事務局長は「代執行を認めず、工事に反対することは国民主権を宣言した日本国憲法の実践だ。自信を持って活動を続けよう」と呼びかけた。

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