NASA探査機、太陽に最接近 約616万キロ、活動観測
【ワシントン共同】米航空宇宙局(NASA)は27日、太陽を周回していた無人探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が24日に太陽の表面から616万キロ付近まで接近したと発表した。想定通り通信が一時途絶えた後、機体が正常だと示す信号を送ってきた。地球から太陽までの距離は約1億5千万キロで、史上最も太陽に近づいた探査機になった。
探査機の使命は、人工衛星や送電網、宇宙で活動する飛行士に影響を与える太陽の活動を詳しく調べることだ。熱に耐えられるよう、厚さ約11センチの炭素素材に白いセラミックを塗った「盾」で本体を保護しながら飛行。盾は約1400度まで耐え、冷却機能で本体内部は30度程度に保たれる。
探査機は2018年にフロリダ州を出発し、次第に太陽に近い周回軌道に移っていった。21年には太陽大気の外縁にある超高温のガス層「コロナ」を通過。コロナから流れ出す太陽風は地球から見れば滑らかだが、近距離での観測で極めて複雑に動いていることが判明した。来年3月と6月にも接近観測し、7年間の飛行を締めくくる。
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