原子力機構「典型的なデブリ」 福島第1原発、分析結果を発表
日本原子力研究開発機構(原子力機構)は26日、東京電力福島第1原発2号機から試験的に取り出した溶融核燃料(デブリ)の分析結果を発表した。核燃料に含まれるウランや燃料を覆う管の成分であるジルコニウムなどが検出された。表面に広くウラン成分が確認され、空洞の部分が存在することも分かった。機構は「典型的なデブリが取得できた」と説明した。
機構によると、デブリの大きさは約9ミリ×約7ミリ、重さ0・693グラム。1~2センチの距離で測定した表面の放射線量は毎時約8ミリシーベルトだった。全体的に赤褐色のゴツゴツした形状で、表面に黒色や光沢のある部分が多数確認された。
今後、半年から1年程度かけて、さらに詳細な分析を進める。東電は11月7日に第1原発2号機からデブリを事故後初めて取り出し、同12日に茨城県大洗町にある機構の研究所に搬出し、分析を進めていた。
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