シリア、北部の要衝奪還へ反攻 アサド大統領「新たな局面」
【テヘラン共同】シリアのアサド大統領は2日、イランのペゼシュキアン大統領と電話会談し、シリア反体制派が大半を掌握した北部最大都市の要衝アレッポの奪還に向け、反攻を強化する決意を示した。「戦争は新たな局面だ。勝利以外の選択肢はない」と述べた。イラン大統領府が発表した。ロシアと共にアサド政権の後ろ盾となるイランも支援強化の構えだ。
シリア人権監視団(英国)によると、反体制派が攻勢を開始した11月27日以降の死者は民間人を含め計514人に上る。
ロシア軍の協力を受ける政権側はアレッポや反体制派拠点の北西部イドリブ、中部ハマで空爆を続けた。シリアの国営通信によると、政権側が防衛線を設けたハマ周辺では反体制派との戦闘も発生。ハマはアレッポと政権側が支配する首都ダマスカスの間に位置する。
ロイター通信によると、ロシアのプーチン大統領とペゼシュキアン氏は2日に電話会談し、アサド政権を「無条件に支援する」方針を確認した。イランはアサド政権に軍事顧問として革命防衛隊の隊員を派遣している。