輪島照らす赤ちょうちん 主婦たち「街に元気を」
元日の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市で、被災した主婦たちが居酒屋「復興酒場」をオープンさせた。地元の憩いの場が少なくなり、ボランティアに訪れる人々の食事の確保もままならない状況を受け「街に元気を」と立ち上がった。記録的豪雨が被災地を襲って21日で2カ月。度重なる災害にも負けず、主婦たちの笑顔と真新しい赤ちょうちんが輪島の夜を照らす。
9月17日、休業中のスペイン料理屋の店舗を居抜きし立ち上げた。40~50代の5人の主婦が従業員として店を切り盛り。
最年長の松下直子さん(53)は沖縄に住む娘に会いに行った帰途で地震を知った。1月2日から毎日のように、避難先の金沢と輪島を車で片道10時間以上かけて行き来し、支援物資や食料を運んだ。
地震発生から11カ月近くがたっても、輪島ではあちこちに損壊した建物が残り、道路の復旧が進まない箇所が目立つ。復興の明かりがともってほしい。「いつになるか分からんけど、その日まで」。輪島の主婦が代わりに街を照らし続ける。
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